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INTERVIEW #01

70と40。2台のランクルを、
これからもずっと乗り続けたい。

ブラッドレー杯 大会実行委員長
上野 和幸(うえの かずゆき)
ブラッドレー杯 大会実行委員長 上野 和幸

「ブラッドレー杯」を主催する、ランクル遊びの達人

ランクルって、本当にいろいろな楽しみ方があるクルマだと思います。しかしランクルの楽しさを味わうためには、オフロードという場所が必要です。日本では、「オフロードを走ろう」と自分から意識しないと、なかなかそういうシチュエーションで走れないんですよね。自分自身、積極的にオフロード競技に出たり、あるいは競技を主催したりするなかで、ランクルが持っているポテンシャルをできるだけ多くの人に感じて頂きたい、という想いはつねにあります。

ランドクルーザートレーニングミーティングとして始まった「ブラッドレー杯」は、ランクル限定のトライアル競技として全国からエントラントが集まるイベントなのですが、ランクルに乗り始めてまだ競技に参加したことがない人にも、まずは競技を見て頂いて、参加して頂ければと思っています。

「ランクルはこんな場所でも走れるんだよ、こんな楽しみ方があるんだよ」ということを、若い人に伝えていければ嬉しいですね。

最初の四駆は、ハイラックスサーフ

一番最初に乗った四駆は、ハイラックスサーフでした。LN61というFRPトップの最初のサーフです。フロントは独立懸架でしたけど。サーフに乗ってオフロード、というかアウトドアを楽しんではいましたが、当時はまだオフロードを少しかじった程度でした。

そのうちに、オフロードをもっと走ってみたいと思うようになってきて、でもサーフだとやっぱり限界が低いんですよね。もうちょっと厳しいオフロードを走ろうと思うと「ランクルしかない」という感じでした。他にも選択肢がなかったわけではないのですが、デフロックが付いていて、ショート(ホイールベース)で、ルーフは幌で、あとはコスパとか。いろいろな選択肢の中から、70のスタンダードに行き着いた、という感じです。

70と40、2台のランクルを所有して

いま乗っている70はPZJという5気筒のエンジンが乗っています。マイナーなモデルですけど、すごくバランスがいいなと思っています。ディーゼルエンジンにもいろいろありますが、発売当時から軽やかに回るエンジンでしたね。今となってはすごく非力なんですけど、特性も含めて好きなエンジンです。なおかつ、70のなかでは軽い。そういったところが気に入っています。HZも乗ったことがありますが、PZJのほうが自分の走り方に合っているな、と感じます。

上野さんの愛車、FJ40とPZJ70のツーショット。より高い走破性を狙うべく、軽量な幌仕様にこだわっている

一方の40も、もう7~8年は乗っています。昔から先輩方が40に乗っていらっしゃって、なかでもガソリン6気筒のF型エンジンを乗せたFJ40には憧れがありました。「いずれ40を買うときにはFJ40前期モデルに乗りたい」とずっと思っていて。たまたま知り合いに譲っていただきました。

気に入っているポイントは、やっぱり6気筒のF型エンジン。このエンジン特有の音とか振動とか、そういった部分に憧れもありましたし。スタイルもいいですよね。特に後ろから見たシングルテールのデザインが大好きです。

40については、どちらかというとイベントやツーリングなど趣味の世界で使っていて、これからも大事に保存していきたいと思っているクルマですね。かたや70は日々の通勤にも使っています。旅行、ツーリング、競技、すべてを70で賄っているところがありますね。普段は70をメインで使いつつ、たまに40でホビーとしてイベントなどに参加する、という感じです。

ブラッドレー歴、30年

70を購入する前から、ホイールはアルミを履きたい、と思っていました。純正ホイールは鉄チンでしたしね。かっこいいホイールを探していたところ、ブラッドレーの「V」ではなく「ヴォーク」が出たのを知りまして。当時流行のホイールはどちらかというとデザイン重視で、強度的にもあまり強くなかったのですが、ブラッドレーはそうではなかった。色も良かったので、迷わず購入しました。

ブラッドレーの魅力というと、まずシンプルなところ。余計なフィンのようなデザインになっていないので、掃除がしやすい(笑)。飽きのこないデザインと、そしてやっぱり強度と信頼性かな。

私の場合、いわゆる一般的なドライバーと比べて相当厳しい使い方をしていますが、もう30年間、ブラッドレーを履き続けています。

希少モデルを大切に維持し続けたい

この2台のランクルは、できるだけ長く維持しながら大切に乗っていきたい、というのが当面の目標です。40が登場から50年、70も30年経っているので、部品供給も含め、維持するのはなかなか大変な状況になってきています。できるだけ大事にしていきながら、でも70についてはこれからも、競技も含めて色々なところを走り続けたい。

各部をしっかりメンテナンスしながら、世の中が「電気自動車じゃなきゃダメだ」っていう時代が来る時まで(笑)、ずっと乗っていきたいですね。

圧倒的な技能の高さで、国内オフロード競技ではつねに上位入賞の常連でもある上野さん。彼のランクル人生はこれからも長く続きそうだ
BRADLEY 40TH ANNIVERSARY